文、写真:河上 竜平
エマはスケートボードと学校に多くの時間を費やしている。さらに習いごととして学研を保育園のころから続けている。なかなかのハードワークだ。エマに限らず最近の子どもたちは、わたしたちが子どものころよりいそがしいのではないかと思う。
エマは隙間時間でSNSやユーチューブ、そしてゲームを楽しんでいるのだが、今年に入ってからラップバトルにハマった。弟のヒイロとユーチューブでラップバトル用のビートをかけてバトルしているのだ。
ラップバトルは全国的に子どもたちのあいだで流行している様子。すごい時代だ。
そんなラップバトルブームと並行して、エマが興味を持ったのがDJだった。ラップバトルにはかならずDJがいる。さらにエマは、インスタグラムやティックトックで7歳のDJ RINOKAちゃんの動画をよく見ていたため、興味を持ったのだった。DJ RINOKAちゃんとイタリアで会えたのは幸運だった。
そんなこんなでエマは「DJをやってみたい」とずっと言っていたのだが、機材は高いし、すぐに飽きるだろうと思い放置していた。すると、エマがスマートフォンでDJアプリを発見した。ちゃんとした機材とくらべると機能は格段に制限されているし、使い方もめちゃくちゃだが、かなり遊べていた。
そんなある日、アップルミュージックと連携できるDjayというアプリを見つけた。サブスクリプションの音楽を使えるなんてとても便利だ。スマホにDjayをダウンロードしたら、エマは自分の好きな曲で遊びはじめた。あいかわらずめちゃくちゃな使い方だが、飽きもせずやってるところを見ると、やっぱりDJが好きなんだなと思う。
スケーターで趣味がDJ。わたしの時代の小学生でそんな子はいなかった。大学生になってようやくいたかなというレベル。今は本当に選択肢が多い時代だ。本来、エマにはサッカーをさせるつもりだった。そこから考えると、方向性がまったく違うが、なかなか楽しい毎日を送らせてもらっていることに感謝だ。
エマがスマートフォンでDJしている動画。ミックスがきれいに決まるとうれしい
POSTED : 2024-05-20