MIHARA YASUHIRO SOUND OF SUNRISE

文、写真提供：原田 正規

4月24日、千葉の白里海岸にてSリーグ主催のプロテストトライアルが開催。長女のコアが、このプロテストのロングボードウィメンズクラスにエントリーしていた。プロテストトライアルとは、プロ資格を得るための国内唯一の試験。コンテスト形式でヒートを行い、今回のロングボードウィメンズクラスでは優勝者だけがプロ資格を得ることができた。

試合当日はあいにくの雨で、波は胸～肩サイズのジャンクコンディション。ファーストブレイクではダンパー※1気味の掘れた波で、ロングボードで乗りこなすにはかなりむずかしいコンディションだった。

ヒート内容はストーリーに掲載されているので、ぜひご覧いただきたい。

このプロテストトライアルでコアはみごと優勝。14歳にして晴れてプロロングボーダーとなったわけだが、
わたし自身、内心プロになるのは早くないかといろいろと葛藤があった。なにせ14歳といえば、まだ中学生。わたしたちの時代や世代ならば、サーフィンを始めたり、段階的にやっと何か自分でやりたいことが見つかる年頃のように思っていた。これが時代の移り変わりなのだろうか？ そんなわたしの思いをコアは乗り越えて結果を出したので、「これが答えなんだ」と納得した。

余談だが、わたしは19歳のころ、新島でコアと同じくプロテストトライアルを勝ち上がり優勝してプロになった。そのとき福岡のテレビ番組の密着取材を受け、プロ合格までの道のりを撮影されていたことを思い出した。今回コアがプロになる瞬間をこのS.O.Sのストーリーで撮影されたことが、自分の経験とシンクロしたように思えた。そして、サーフィンのカテゴリーは違うけれど、娘が自分と同じプロサーファーの道に来たんだと強く感じた。

コアはこれからプロのステージで戦っていくわけだが、プロの世界はそんなに甘くないと思う。でもそこで経験を積み上げ、スキルを磨き、世界へ挑める選手になれるよう、わたしもサポートしていきたい。

※1 いっきに崩れる波のこと。乗れるセクションが少なく、基本的にはサーフィンに適さない