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ボードテスト Part 1

PLAYERS : MASAKI HARADA

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原田 正規
MHASAKI HARADA

 

ボードテスト
Part 1

 

混雑のない海で、サーフボードを存分にテストするため福島へ。今回持ち出した、みずからデザイン&ハンドシェイプした3本を原田が紹介する。

 

文:高橋 淳
写真:飯田 健二

TRADITIONAL FISH 5’6″

 

「自分がつくるフィッシュのベースとなるボード。アウトラインやイーグルノーズ、ウッドのオンフィンなど、サンディエゴフィッシュの伝統的な要素を残しつつ、よりパフォーマンス性能を高めるためにカスタムした。フィンはフィンランドバーチの合板を手に入れて自分で切り出し、シェイプしたもの。ボトムにはわたしが考案したホールドエスケープコンケーブを入れて、レールはターンの際に反発を生かせるようにミディアムボキシーにしてある。このフィッシュには、ロッカーをそこまでつけていない。そのいい部分として、波が厚い部分でも速い。だけど小波になると素早さに欠ける。自分の好みとしては、もう少しノーズのリフトをつけたい。そうすれば、よりハイパフォーマンスなフィッシュになると思っている」

F3 6’0″

 

「波のサイズがあるときにすごくいいリズムがつくれるようにデザインしたモデル。昔からデザインに組み入れているピラミッドテールとホールドエスケープコンケーブ、そしてラウンドノーズという3つの組み合わせが大きな特徴。ノーズをラウンドにすることでボリュームが出て、サイズがある波でもゲッティングアウトや波のキャッチが楽になる。ピラミッドテールは直進性があるし、キレがあって軌道をつくりやすい。今回はツインフィンでテストした。それらすべての要素のコンビネーションがマッチしてくれた。ツインはとくに速い。クアッドにもトライでも乗れるように、このボードはマルチプラグにしてある。自分のシェイプのベースとしてホールドエスケープコンケーブがあって、そこにいいデザインの組み合わせを自分で探してつくっていくのがおもしろい」

F3 6’5″

 

「長さを出したバージョンのF3。自分のモデルのなかでいちばん長い。さらにこのボードはラウンドピンテールにして、フィンランドバーチを使った自作のツインフィンをオンした初の試み。乗ってみて自分でもびっくりしたんだけれど、小波でもマニューバーできる。あの長さがいいフローを出してくれて、腰〜胸くらいの波でもなんでもできちゃう。リッピングも大きなラウンドハウスカットバックもできる。ラウンドピンテールはよりターンが伸びてドライブするから、大きなラインを描きやすい。また違う気持ちよさを味わえて、これもいい組み合わせだと思った」

左からF3 6’0″、TRADITIONAL FISH 5’6″、F3 6’5″

<つづく>

POSTED : 2024-12-21