文:原田 正規
わたしは日本海でサーフィンを始めた。初めて乗った波のことは今でも鮮明に覚えている。動く水の塊にサーフボードを乗せたときのスピード感。小学生だったわたしのなかで、まったく別世界の扉が開いた瞬間だった。あれから33年の月日が経った今でもサーフィンが楽しくてしかたがない。
サーフィンとは、壮大な自然のなかで波と調和すること。毎日変わる天気、風、波、そして自身のコンディション。いい天気、いい風、いい波がそろったときに、ベストな自分でサーフすることがわたしの生きがいとなっている。それは始めたころからずっと変わらない。
さらに今では、自分の子どもたちと一緒にサーフィンができるという幸せが、笑顔や健康を与えてくれる。始めたころには想像もしていなかった、海からのごほうびだ。
放課後、家族みんなで海に向かう。家から海までの数分間、何気ない日常が最高の幸せであることを噛みしめて歩く
写真:飯田 健二
POSTED : 2023-06-16