文:原田 正規
写真:飯田 健二
このS.O.Sは、わたしがサーフィンの世界で生きていくために全身全霊をかけているコンテンツだ。まだ手探りの状態だが、最近自分なりに先が見えてきた。しかし、そのビジョンに向かってどのように調整を重ね、どのようなタイミングでアプローチするかが課題となっている。この仕事を始めてまだ半年あまり。思うようにいかないことも多い。だが確実な答えは続けていくうちに見えてくるものだし、実現に向けてやっていきたいこと事がふくらんでいるのも事実。
たとえば、日本各地のサーフスポットでサーフィンの撮影をしたい。今はかつてと違ってサーフィン雑誌は少なく、サーフィンを取り上げるメディアは限られている。その状況を逆手に取って、価値のあるコンテンツをつくりたい。それが思い描くイメージのひとつ。
それぞれの土地に息づくサーフカルチャーを記録する。わたしは各地に暮らすローカルサーファーの映像や写真を残すことに幸せを感じる。それらの作品はサーフィンの世界において有益な情報になるはずだ。
サーフィン以外の分野にも興味がある。ジャンルを問わず、リスペクトできる人に話を聞いてみたい。その分野において、どのように現在の地位を築き、自分を磨いてきたか。今後をどう想像しているのか。人が持つ思想や生き方をフィーチャーするコンテンツだ。
これらの動きを年間通して撮影し、作品として仕上げた映像を販売してみたい。仕事をして、お金をいただく。社会に生きる人間の営みの基本的なことを、自分の好きな分野でやることにはとても意味がある。そうしてコンテンツをつくりつづけ、何かしらサーファーたちの役に立ちたい。わたしはS.O.Sをこのようなイメージで捉えている。サーフィンを軸に、派生する音楽やアート、ファッションとあらゆるカルチャーを交えながら、そこにある価値を見据えて発信していきたい。
POSTED : 2023-12-08