文:河上 竜平
エマは9歳の誕生日をすごく楽しみにしていた。誕生日会やプレゼントもその理由のひとつだろう。でもみんなが「おめでとう」と祝ってくれること、そして年齢がひとつ上がることが単純にうれしいようだ。
あっという間に9歳。無事に育ってくれていることに感謝だ。子供の成長はとても早く感じる。体は大きく成長し、考え方や遊び方、言葉使いも変わってきた。
年齢が上がるにつれ、勉強もむずかしくなる。学研に通っているのだが、最近では英会話もスタートした。スケートボードに関しても、取り組むトリックの難易度が高くなり、練習がハードになってきている。とにかく「やること」「考えること」が増えた。親であるわたしと妻がスケジュール管理をしているが、エマは自分でも考えて行動している。うまく合間を見つけて遊んだり自由な時間を過ごしているところを見ると感心する。
かつてのわたしはエマに対して、小学生のあいだは遊び程度にサッカーをして、ほんの少しの習いごとをして、あとは好きなように遊ぶだけでいいと思っていた。だが実際は、今のエマは多忙だ。エマに限ったことではないが、習いごと、勉強、スポーツと、大人よりも子どものほうがいそがしいと思うことも多々ある。
エマがスケートボードや勉強することを「しんどい」「眠い」と言うこともたまにあるが、学校でのできごとを楽しそうに話したり、全力で遊んでいる姿を見ると安心する。これからもっと「やること」「考えること」が増え、日々の暮らしは複雑になっていくことだろう。それでも楽しんで、がんばって、息抜きをしながら無事に成長していってほしいと願う。
ひとつの節目として、誕生日にはそんなことを考えさせられる。
おじいちゃんとおばあちゃん主催の誕生会にて。大好きなお肉を手にピースする9歳になったばかりのエマ。ずいぶんとお兄ちゃんになった
写真:河上 竜平
バースデーケーキは、これまたエマが大好きなワンピースが描かれたチョコレートケーキ
写真:河上 竜平
POSTED : 2023-09-29