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夏の終わりに思うこと

文:原田 正規

 

サーフィンにとって、夏はシーズンのハイライト。ウェットスーツを着ないでボードショーツでサーフィンできるのも夏、ビックスウェルが楽しめる台風が来るのも夏だ。

 

だが夏にはトラブルも多く、ときには命に関わることも起きる。最近ニュースを騒がせているようなできごとも少なくない。海流に流されたり、テトラポッドに吸い込まれることによる死亡事故がその最たるものだ。混雑した海で波に乗っている人の邪魔をしてしまい、ぶつかってしまう衝突事故も多い。サーフボードが壊れるだけならばまだしも、大怪我を負ってしまうこともある。初心者に限らず、さまざまな事故が、多くの人がサーフィンを楽しむ夏に集中する。

 

不幸な事故を未然に防ぐためにも、海での危険回避や立ち居振る舞いについて右も左もわからない初心者はまず信頼の置けるサーフショップを見つけて、サーフィンスクールを受けることをおすすめしたい。ひと口にサーフィンスクールといってもその内容はさまざま。サーフィンは始め方が重要だ。しっかりとリサーチしてほしい。実際のところ、基礎を教えられるレベルではない人が先生になっていることもよくあるのだ。

 

最近は、以前にくらべてプロサーファーの個人レッスンも増えてきた。自分が格好いいと思えるプロサーファーを探してレッスンを受けるのはいい判断だ。一般的なサーフィンスクールよりも金額が少し高いかもしれないが、信じられる先生に教わりながらサーフィンを覚えることは、お金には変えられない価値があることにのちのち気づくことだろう。

 

この夏サーフレッスンをたくさんしていて、サーフィンの人気はますます高まっていることを実感した。サーフィンはうまくなればなるほど楽しいスポーツ。そして、一生をかけてのめり込める遊びだ。だからこそ末長く楽しめるように、危険性を事前に知ったうえで安全に楽しんでもらいたい。

 

この夏、筆者が乗った台風の波。大きな波のフェイスにカーブを描いてスプレーを飛ばす。たとえ一期一会だったとしても、こうした特別な波にチャレンジできるサーファー同士はおたがいに特別な感情を抱ける

POSTED : 2023-09-14