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スケートボードをしない夏の日

文:河上 竜平

 

今年の夏休みは仕事がいそがしく、エマをあまり遊びに連れていけていなかった。スケートボード三昧というわけでもなく、夏らしいことといえば市民プールに2回行った程度。いつもと変わらない日常のペースだった。

 

そんな夏休みを過ごしていると、じぃじとばぁばが兵庫県の北部、養父市にある「あゆ公園」に連れていってくれることになった。エマも弟のヒイロも小さなころから毎年遊びにいっているあゆ公園は、ふたりのお気に入りスポットだ。自宅からは車で1時間半くらい。ほどよく遠い場所にあるので、ちょっとした遠足気分も味わえる。

 

家で待っていると、じぃじとばぁばが迎えにきてくれた。ふたりともいつも以上にテンションが高い。人気のスポットなので駐車場での渋滞を心配したが、夏休みとはいえ平日だったこともあり、すんなりと入れた。

 

ここの「あゆつかみ」のシステムはとてもおもしろい。まず自分たちが手づかみしたいあゆの数を注文する。そうすると、店員さんがバケツにあゆを入れてくれる。そのあゆを3メートル四方に仕切られた浅い川に運び、自分たちで放流する。そして手づかみをしてもう一度バケツに戻していくのだ。

 

エマとヒイロは10匹を注文。そしてすぐにあゆを放流し、手づかみを始めた。ヒイロは少し苦戦していたが、エマがさっそく捕まえると、負けじと捕まえようと必死になる。去年のヒイロはあゆを手で触ることに対して躊躇していたのだが、今年はまったくひるまない。そんなところにも子どもの成長を感じる。ふたりは10匹すべてを捕まえたが、まだ時間があったので再度放流。あゆつかみをもう一度楽しんでいた。

 

そうして捕まえたあゆはおいしくいただく。店員さんに渡すと串に刺してくれて、自分たちで塩焼きにするのだ。エマは魚好きだ。とりわけあゆの塩焼きが大好き。ひとりで3匹をたいらげた。いっぽうヒイロは少し苦かったのか、1匹だけ食べた。

 

2023年夏、じぃじとばぁばのおかげで楽しい思い出ができた。

 

あゆを捕まえてご機嫌のヒイロ。あゆ公園の川は子どもたちが手づかみに挑戦するのにちょうどいい広さ。水深が浅いので安心して楽しめる。エマは暑さで鼻血を出しながらも、楽しそうに夏休みを満喫していた

あゆの塩焼きはエマの大好物。ヒイロには大人の味に感じるのだろうか

POSTED : 2023-09-01