文:原田 正規
写真:飯田 健二
すべてとまでは言わないが、サーフィンがあることで色あざやかな人生を歩んでいると感じている。サーフィンをすることで、いろんな土地を訪れては海や町など新しい風景を感じ、そこに暮らす人たちとの出会う。そして、またいつもの場所へ帰る。その一連の動きが人生に積み重なっていくのだ。
船をチャーターし、極上の波を探しながら島々を渡航するサーフトリップは格別だ。限られたメンバーが船で寝泊まりし、船長がその日のベストなサーフポイントへ導いてくれる。朝起きて波をチェックしたら、船上から海へダイブしてパドルアウト。風が入りコンディションが悪くなれば、ボートに戻って朝食をとり、コーヒー飲みながらみんなのサーフィンを見る。暇になれば釣りをしたり、船の甲板で音楽聴いたり、読書したりおしゃべりしたりと、いつでも快適に過ごせる。夜は釣れた魚をさばいて刺身で食べながら、お酒も入り、話は盛り上がる。締めは映画を見ながら寝床につく毎日。とにかく目の前のことだけに集中してサーフィンしまくるのがサーフトリップ。
こういう経験をしていると、どこの環境に行っても対応できる術がおのずと身についていく。基本、サーフトリップではラフでいることに尽きる。船のサーフトリップであれば揺れるし、近くにコンビニはない。求めるものは必要最低限であることが必須。デリケートでいると楽しみが半減するからだ。
このサーフトリップというワードは世界共通語。いろんなスポーツがあるけれど、語尾にトリップが付くのはサーフィンだけじゃないかと、わたしは思っている。これまでに行った数々のトリップでの経験や思い出が、わたしの人生を今も彩ってくれている。
SURFING IS WONDERFUL.
POSTED : 2024-05-27