文:原田 正規
カイマナのコンテストが続いた。先々週末は飯岡でムラサキカップ、その翌日は湯河原でセイシンカップ、先週末には静波で行われたしずなみマリンピックとおおいそがしの2週間となった。
わたしは湯河原と静波に子どもたちを連れていくことになった。バタバタと用事をすませ、車に子どものサーフボードとウェットスーツ、着替えの洋服を積み込んだ。
ムラサキカップではキッズクラスでカイマナが優勝。文句なしの内容で、誇らしげに帰宅した。カイマナはこれで今年3度目の優勝を飾ったことになる。
次の日、日曜日に開催されたセイシンカップではまさかの一コケ。波が不十分だったせいもあり、気持ちのコントロールをしきれない様子だった。
しずなみマリンピックは波に恵まれた。台風の影響で波は胸肩〜頭と終始サイズがあり、カイマナは順調に勝ち上がってファイナルでは大人顔負けのヒート展開を見せてくれた。観客もそのレベルに驚いたに違いない。カイマナはファイナリストになり、3位でフィニッシュした。
コンテストは勝負の世界なので、人によって好き嫌いがあると思う。だがサーフィンの技術向上を考えれば、コンテストは特別なものだ。まず、準備期間が決まっていることでサーフィンにメリハリができる。また、ふだんにはない緊張感やルールがある厳しい状況のなかで自分のサーフィンができるか試されることもうまくなることにつながる。そのプレッシャーを楽しめるようになれれば、プロの素質が備わっている証拠。最初は苦手でも、場数を踏んでいけば誰でも成長できるところもコンテストのいいところだ。
自身の成長や準備してきたテクニック、調子のよさを披露する楽しさがサーフィンのコンテストにはある。サーフィンする方はもちろん、しない方も、ぜひ出場する選手をチェックしながら現地でコンテスト観戦していただきたい。
しずなみマリンピックのファイナリストの面々。右から2番目がカイマナ。同世代の仲間と競い合うことで生まれる向上心は、かならずスキルアップにつながる
POSTED : 2024-09-20