“MYne” x “beauty:beast”

Posted : 2021/5/17

 

 

 

 

『MYne(マイン)』と、山下隆生(やました たかお)氏手掛ける東京のデザイナーブランド『beauty:beast(ビューティービースト)』のコラボレーションが実現。

 

5月22日(土)より、トラックジャケットとトラックパンツの2型が発売となります。

 

 

 

 

 

 

『beauty:beast』は、1991年のブランド誕生からわずか3年でパリコレクションへデビューした、山下隆生氏が手掛けるブランド。

1995年には東京コレクションへの参加も果たし、モードとストリートの垣根を超えた、パンキッシュでラディカル、時に哲学的な嗜好すら感じさせるコレクションピースは、多くの人を魅了しました。

2000年ブランド休止を発表した後も、アーカイブピースとなった作品を求めるムーブメントが起こるなど、ブランドはおよそ20年の間活性化し続けています。

 

SNSを通じデザイナーへ復活を求める声が届くほどの人気ブランドが30周年を迎える今年、今では伝説となっているトラックセットアップを復刻するとともに、東京のストリートシーンを牽引する『MYne』とのコラボレーションを実現させました。

 

 

 

 

 

 

時代や価値観をクロスオーバーしたユニークな内容となった2つのブランドの融合は、どんな経緯で、どんな想いのもと完成させられたのか。

 

『MYne』のデザインを担う神谷と、『beautybeast』山下氏が、今回のコラボレーションについて語ります。

 

 

 

 

 

神谷(以下K):beauty:beastってブランドがあるんだよね、ってある方から話をもらって山下さんをご紹介頂いたのが今回のきっかけ。その話をもらった時点ではブランドのことをよく知らなくて。で、僕の周りの古着屋さんの先輩たちと話をしてく段階で、僕は元々古着屋で働いていたんですけど、そこのオーナーさんが、ベルンとか、ウォルトとか、2047とかが好きで。今回の話をしていたら、なんか繋がったぞって瞬間があって。そこで興奮を覚えてしまい(笑)、うわって。改めてブランドを知っていくにつれて、すごいブランドだなって。自分でも信じられないくらいのこの話をもらって、一人沸き立ってました(笑)

山下(以下Y):次世代のデザイナーからコラボ依頼はめちゃくちゃ嬉しかったです、世代を超えた方ですし。とは言え、このアイテムのデザインはジェンダーレスですし、時間軸も関係ない。だからこそとてもありがたかったです、そして未だに照れくさいです(笑)。ここ最近自分が老いていっているのは正直感じていて、時代もどんどん変化しているじゃないですか? そんな中で出会えるデザイナーは毎回楽しみですし、ドキドキワクワクします。同業者ってくくり方すると元も子もないですが、個人的な悩みも苦しみも共有できた上で次に進むための物作りの話ができる人って自分にとってはとても貴重、希少な人です。色々なタイプのクリエイターがいる中で、神谷さんに出会えてよかったと思うし、すごいポジティブな方だなという印象でした。

K:ありがとうございます。正直、途中まではイメージも不完全なまま手探りで進行していたので、サンプルが上がってきて良い物ができたので、ようやく一安心しています(笑)。今年で30周年ですよね? 山下さんの中ですごく意味のある年にこの取り組みができたのは良かったなって思っています。時代を超えてっていうのは確かにそうだな、って。僕はまだ20代なので、山下さんが当時20代の時に思ってたカルチャー、ムーブメントを、現代を20代で生きている自分とのミクスチャー感がうまいこと表現できているのかな、と思うんです。反面、僕たちの世代がビューティビーストをどれだけ知っているのかなっていうのが今回のキーワードになるかなと思っています。で、なんかで読ませてもらったんですが、当時は18歳〜20代後半までがメインターゲット、その内の7割がメンズで?

Y:当時は確かにそうでしたね。

K:僕らのブランドも、その世代の子らがターゲットになっているんです。ビューティを知らない世代の子らに、このアイテムをどう表現できるか宿命めいた感覚まで背負っています。今90年代〜2000年代が流行っている中、1発目をビューティとのコラボで当時の空気感を表現できるのが嬉しいですね。

 

 

 

 

 

Y:KEEP OUTってシリーズは98年のショーかな、そのコレクションの裏アイテムだったんです。どっちかっていうとこう、引きこもりがちな自分がいて、俺に近づくな、じゃないけどCAUTION KEEP OUTという言葉があって。その時って人と人の距離ってテーマがあったんですよ。近づくなというのもあるし、でも近づきたい自分もいたり。で、人が近づくことで自分が変わってしまう恐怖とか。なんかそういう入り組んだ想いがこのシリーズにはあったんです。それを、今回神谷さんと出会って、MYneとしてどう通訳するのかが楽しみだったんです。KEEP OUTってキーワードを現代にどう翻訳するのか、が。たまたまですが、コロナ渦でソーシャルディスタンスがスタンダードになった。あの当時、“引きこもり”とか“コミュ障”とかが社会問題として出始めた頃で。アニメでいうエヴァンゲリオンの碇シンジくんみたいに自問自答して、自分の立ち位置を探している若い人たちっていうのが、自分を含めなんですが、どう生きていくか求められたんです。その自己表現のためのツールの一つがこのトラック(セットアップ)だった。今はコロナもあるし、人と接したいけど、接することができない人に対して、神谷くんがどうKEEP OUTを解釈してMYneの言語に変換するかが、兼ねてから楽しみだった。今回の撮影で、ビジュアルになって可視化された時になるほどって。これから一般のユーザーたちに発信されるこの情報が、どう受け取られるかっていうのが今度はまた楽しみです。産むまでも楽しいんですけど、それが伝わって、今度は伝わった相手とのキャッチボールが始まるじゃないですか? その球で神谷さんがどんなキャッチボールをされていくのか、そこに今は興味津々です。

 

K:僕の作るコレクションって音楽がベースなんです。山下さんの言葉を借りるなら、言葉があって一節になっていく、って言うのが僕の場合は一曲を服に落とし込んでいくスタイル。できた曲が連なってアルバムになっていく感覚です。それを皆んなが“着ている=聞いている”という感覚でずっと作っているんですよね。曲は聞く人なりの感じ方ってあると思うんです。これは皆んなで遊んでいる時に聞きたいとか、盛り上がりたい時に聞きたいとか、一人で静かになりたい時に聞きたいとか。一個一個の洋服を着ている瞬間にどんな感情が出るかみたいなところの落とし込みをしているつもりです。なので、撮影をしている時に山下さんに「音を感じる」と言われた時、まさに僕の表現したかったところ行けたな、と思いました。

Y:音が聞こえる服と全く聞こえない服があって。音が聞こえた、今回は凄く(笑)。

K:それを感じてもらえるのが、クリエイションをやっている醍醐味と言いますか。こないだのコレクションも音楽をベースにコレクション展開したんですけど、見てくれる人がそれぞれ違う見方をしてくれているなと思って。今回、このコラボを発表して、見ている側がどう捉えてくれるかが今から楽しみですね。山下さんの楽しみ方と僕の楽しみ方はリンクしている部分がありつつも少し違うところもあるので。今話をしていても面白いなって感じていました。

 

 

 

 

 

 

Y:そうなんですよね。ただ、自分は話下手で。子供の頃から、家族にもそうなんですが、誤解されることが多い。良かれと思ってやることが全部裏目に出る(苦笑)。しかも言葉を発すると速攻で否定されるような人生だったんです。なので、言葉を発すると損をするからあまり喋らないくなってしまい、人と接したくないっていう感覚も生まれた。誤解されたくないって気持ちが強いことがその理由なんですが。でも、それが洋服を作る原動力にもなっていて。洋服を作るだけなら喋らなくても良いじゃないですか? それでもなんだかんだ色んな方から伝わってくる内容で、こうですよね? ってポジティブな内容を言ってもらえたら嬉しくて。自分にとって物作りって会話の役割をしてくれているんです。反応してくれる人ってネガティブじゃないんですよ。ネガティブな人って「いらない」で終わるので。自分が発した言葉を否定されると、自分自身を否定されている様な気がしてしまう。そのメタファーが洋服になっているだけなんですけど。

K:ストレートで伝えてくる人もいれば、なんとなく感じてよって投げかけてくる人もいますしね。物作っている人からすればそこも良いのかな、って思ってます。話は変わりますが、MYneコラボは山下さんから見るとどうですか?

 

 

 

 

 

Y:正直、MYneのネックラインのスペックとか高さとか、完成されていてすごい好きですね。

K:嬉しいです。最初にあーしたい、こうしたい、と話をした時に、90年代頃のアディダスのヴィンテージジャージーを見たりしていて。そのニュアンスも出したいなと思っていたんです。その辺の年代のネックの高さとかも落とし込んで、身幅は今っぽい大きさにしたんです。イマドキの世代も抵抗なく入り込みやすいし、当時のディテールポイントも感じて貰えるのかなって。そこにKEEP OUTのサイドテープが入るのも意味がありますよね。次のクリエイションにも良い感覚が反映できそうだなって思っていますね。

Y:僕も刺激になりましたよ、ありがとうございます。純粋に着てみたい(笑)。同じテーマで作った洋服なんだけど、パンクとグランジの違いというか。音楽のゾーンで言うと20年くらい開きがある。そのニュアンスが出ているんだと思うんです。直球に近い表現ってめちゃくちゃ難しい、物作りをしている側からすると。ミリ単位のバランスが存在しているから。ちょっとズレても気持ち悪くなるし。それが無くて、気持ち良いバランスになっているんですよ。

K:それは多分、狙っているところもあるんですけど。(サンプルが)上がってきて、その感覚はありました。ネックのこの何cmってところとか。僕は正直、山下さんの作られている復刻のアップデートバージョンが今の着たいスタイルでした。好きな物が今はコチラ寄りなので。ややタイトでビタっとした感覚、パンクの感じ。でも当時物をベースに復刻されていると聞いたので、物作りをする際は逆にMYneらしさ、MYneぽさに重きを置いて、どこまで雰囲気を崩さずにオリジナルの持つニュアンスを表現できるか、を追求した感じです。個人的にも絶妙なバランス感でハマったと思っています。

Y:自分がやっているこっちは、どうしても20年間愛してくれている人たちの顔が浮かんできちゃう。ノスタルジー。ファッションって多分、裏切りの行為をしていくべきジャンルなんですけど、裏切れないサイズスペックもあって。そうすると離せれないんですよ。居住空間みたいなもので、本当だと今は広々と自由な空間が欲しい人もたくさんいると思うんです。でも、狭い空間が落ち着くなって人も少なからずいるんですよね。そうすると、今回のようなシルエットになるんです。本当はもっとタイトにしたいんですけどね。当時ってもっとナローだった、この上からライダースを着たりするから。アームホールもカマが高くて。最近、インスタでアメリカ人が90年代のアーカイブを着た画像を頻繁にUPしてくれてるんですけど、当時のあんなビタビタなの着て大丈夫って内心では思ってますけど(苦笑)。

K:でも、今僕はビタビタ系なマインドですよ。コレクションのアイテムも着丈を徐々に詰めていってますし。

Y:フィット&リリースで物によって、ビタビタかブカブカ。間がいらないかなって。中途半端がいらない時代なのかもって思ってます。

K:同感です。今まさにビタビタのニットか、ブカブカのニットを作りたいと思ってますし。

Y:細+デカ、みたいなシルエットも良いなって。

K:山下さん流の超デカイサイズピッチの服も見てみたいです(笑)。

Y:作りますね(笑)。ただ、自分は時代に乗れるタイプではないんですよ。消費物を作りたくないタチなので。タンスのこやしになる物をつくりたいんだなと最近では思います。こんなこと言うとセールスの人たちからは嫌がられるんでしょうけど(苦笑)、普段は絶対着ないって類の服、あるじゃないですか? タンスに眠ったままの服。でもいつかは着るよ、みたいに大切にしてもらえる服を作りたいんです。

 

 

 

 

 

 

K:そんな山下さんにとって今の20代ってどう映っていますか?

Y:僕は基本、人間不信(苦笑)。でも怖い物見たさもあってか、矛盾しますが人好きな面もあるんです。だから20代の人たちもすごい好き。彼らの親御さんたちは、僕が当時作っていた時のお客さんですしね。自分が20代の時そうだったんですが、自分探しばかりしていた。そんな記憶があるから、早くイケてると思える仕事だったり、音楽だったりを見つけて欲しいなって思います。自分はたまたまだけど洋服を作るって仕事が見つかってなんとなく居場所があるけど。20代の子たちには無限の可能性があると思うので。昔の20代より、礼儀正しいし、おとなしいと思うよ。当時はもっと激しい人が多かったような気がするから(苦笑)。

K:山下さんの優しさを感じる発言です(笑)。先ほども話ましたが、僕は元々ビューティを知らなかったこともあるので、今相手しているお客さんたちに、ビューティビーストというブランドをMYneのフィルターを通して伝えていきたいんですよね。この年代のこういうブランドなんだ、って。今回のコラボを通じて発見が少しでもあれば山下さんへ今回コラボさせてもらった恩返しができるのかなって思っています。逆に今の世代に、新しい感性を注入できる良い機会になるのかなって。

Y:僕は、その観点で言うと、慣れ親しんだビューティの顧客たちが、神谷さんのこのトラックを着て、こういう解釈の方が良いじゃん!って言われたいです(笑)。20年前に僕のアシスタントをしていた子は、70年代のファッションを知らないロストディケイドと言われていた世代でした。その子が70sのファッションや音楽を知りたいとよく口にしていたんです。それと同じ感覚で、パンクとか90年代を知らない若い子たち、今の20代が90年代ファッションに興味が湧くきっかけになるんじゃないかなと思っています。インターネットとか何も普及していない時代にこんな洋服があったんだ、という感じで。SNSにビューティの服をUPしているアメリカ人の子たちもそういうことを言うんです。当時のコレが今あったらどうなってたんですか、とかも言われることも多くて。このコラボがきっかけでそういう子たちが、セックスピストルズまでレイドバックしてくれたら嬉しいなと思っています。コロナきっかけな感じもあると思うんです。全ての基礎、基盤という概念が崩れ去って価値観がフラットになったので。

K:自分も今そこが重なっている気がします。歴史を紐解けば、ヒップホップもロックも、R&Bも、音楽だけみてもあらゆるカルチャーが日本に入って融合して、爆発したのが2000年頃。コロナ渦の今の退廃ムードがどこか2000年のあの時代とリンクしている気がしています。そこに気付いて、2000年頃のムードを表現してみたくなったんです。

 

 

 

 

“音が聞こえる服と全く聞こえない服があって。音が聞こえた、今回は凄く。”

 

山下氏がそう語る、世代を超えたコラボレーション商品をお見逃しなく。

 

 

 

 

 

 

 

【 KEEP OUT TRACK JACKET 】

PRICE  : ¥38,000+TAX

SIZE : S,M,L

COLOR : BLACK

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【 KEEP OUT TRACK PANTS 】

PRICE  : ¥31,000+TAX

SIZE : S,M,L

COLOR : BLACK

 

 

 

 

 

【取扱い店舗】

 

MYne オフィシャルオンラインストア

https://miharayasuhiro.jp

 

 

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